北海道周遊きっぷの旅②
本日は北海道の電車旅の一日目。日本最北端の稚内からスタートします。鉄道旅を始める前に稚内を観光します。
・稚内観光
ノシャップ岬→稚内駅→宗谷岬→ホタテの道→稚内駅
・鉄道
稚内17:46→特急宗谷→21:26旭川
※普通列車の場合
稚内18:04→23:39旭川
前回の続きです
駅メモ大阪発 北海道コンプリート① 道北 - 関西発 駅メモ攻略 全駅制覇で日本周遊を目指してます。
昨晩に札幌から高速バスで稚内へやって来ました。
北海道道北 鉄道旅稚内観光
駅メモがきっかけで来ることになった日本の最北端の駅、稚内。
稚内は青春18キッパーや駅メモerにとって、
【全ての鉄道旅の始まりの地】
となります。
稚内発旭川行きの特急は6時台、13時台、17時台の三本と、普通列車が10時台、18時台の二本のみ。特急で4時間、普通列車で5時間半の長い長い鉄道旅。きっと何人もの鉄道旅主が稚内に訪れたことでしょう。
鉄道旅をメインにするのであれば13時台の特急で旭川で乗り継いで富良野や北見方面へ、観光するならば最終列車の17時で旭川に向かう予定を立てることになります。
稚内周辺の移動手段は宗谷バスかレンタカー。観光地で有名な宗谷岬までのバス代は往復で約2500円。バスは本数が少なく時間が限られるので、時間の融通が効くレンタカーがオススメ。一人旅でも観光中は稚内駅か南稚内駅にしかチェックインすることができないので駅メモも問題ありません。
恐らく今後来ることはないであろう稚内。駅メモ旅を進めるのも良いですが、観光の時間を作りたいものです。
稚内 レンタカー観光
稚内の観光スポットといえば、稚内防波堤、宗谷岬、ノシャップ岬、ホタテの道、稚内公園。この5つは最低限回りたいところ。
稚内駅前にある日本レンタカーで10時から18時までを事前予約することで5000円でした。時期によってかなり安く借りれます。
レンタカーを借りるまでの時間潰しに駅から徒歩10分の防波堤で記念撮影。駅周辺で歩いて行ける場所はこの防波堤ぐらいなので、稚内を回るならばやっぱりレンタカーは必要です。
この防波堤は昔は駅だったようで、ホームの波除けのために作られた屋根が現在の防波堤になったとのことでした。
配車手続きを終えて、北海道の左角部分のノシャップ岬は稚内駅から車で15分。
ノシャップ岬には、遠足に来ている近くの小学生がプラネタリウムと水族館に行くとワクワクした様子。
小学生の頃が懐かしくなりましたが、
同行者から、
「今のあなたの鉄道旅と何が違うのか」
と手痛い指摘。
誰に何を言われても、いくつになっても遠足というのは楽しいのです。
ノシャップ岬の観光センターでお土産を物色。生産地が稚内というのがソソられます。北海道の名物オツマミのいえば鮭とば。お酒を片手にライターで炙りながら食べるのがたまりません。
ノシャップ岬を回って、宗谷岬に向かう前にランチタイム。稚内グルメといえば海鮮はもちろんのこと、チャー麺とタコしゃぶ。チャー麺とは、あんかけ焼きそばと皿うどんの真ん中をとったような稚内のB級グルメです。長崎や横浜にも似たような料理がありますが、地域によって麺や餡掛けの味つけが違うようです。
地方の店を検索する場合、掲載画像が古く値段やメニューが参考にならない場合があるので投稿日を確認しましょう。
ノシャップ岬の人気店の 漁師の店 は多くの観光客が訪れて写真も随時更新されています。
今回は稚内グルメのタコしゃぶを食べに駅近くの市場にある夢広場という店でランチタイム。稚内市内にはタコしゃぶの店がいくつがあるので、良さそうな所を探してみてください。
タコしゃぶに使われるタコはミズダコという大きなタコだそう。タコをしゃぶって昆布出汁につけて食べます。厚すぎず薄すぎずに切られた水ダコが丁度良い歯ごたえをしています。この薄切りが味のポイントで噛むだけで口に広がる蛸の味と水水しさが広がります。
関西ではこのサイズの生ダコの薄切りが売っおらず、現地で食べるかネットで頼むしかありません。調理方法も簡単なので、自宅でポン酢に潜らせるのも美味しそうです。
稚内のB級グルメにチャー麺はまたの機会に。昼ご飯を食べ終えた後は宗谷岬へ。
稚内鉄道旅 宗谷岬
稚内駅から宗谷岬まで車で40分ぐらい。稚内市内から宗谷岬までの真っ直ぐ伸びる道路は運転も気持ちいいくらい。
曇った時のドライブは、雰囲気のあるロック音楽でも聞きながら。スピードの出し過ぎにはよくよく注意。
雪がつもるのか路側帯を示す矢印は関西では見ない光景です。
オホーツク海にも海水浴ができそうな砂浜。
………寒いか。
丘の上に風車が見えれば、あと少し。
カーブを曲がればそこは宗谷岬。
宗谷岬の無料駐車場では銅像が樺太を見つめています。間宮林蔵、教科書で聞いた気がしますが、何をした人だったか………。
宗谷岬は人生で一度は来てみたい日本の最北端。ドラクエウォークのお土産スポットになっていて、多数のライダーさんがモニュメントとともに写真をパシャパシャと。
それにしても随分と難所にクエストを設定してくれたものです。
宗谷岬にある歌が流れる石碑のボタンを押すと宗谷岬の歌が流れます。調子に乗ってアンコールなんて、ボタンを押すと途中では止まりません。しかも、その謎の歌は大音量で2番まで続きます。
………周りの人、ゴメンなさい。
宗谷岬の近くには最北端全面押しの飲食店が並んでいますが、はたして味はどんなものでしょう。
近くのお土産屋さんの中には流氷館というアトラクション。どんなものかと覗いてみれば、業務用冷蔵庫の有効利用でした。夏場の日差しで火照った体を冷ますのには丁度良いかもしれません。
稚内駅〜宗谷岬のバスは3時間間隔で一日4本。時間帯を見ても観光するには、なかなかシビアなバスダイヤです。
バス停の裏側の宗谷丘陵には、最北端のラーメン屋さんの間宮堂。看板には、誰でも入りたくなるような必殺のキャッチフレーズ。
【ラーメンは北に来るほど旨くなる】
この言葉を考えた人が凄い。お腹いっぱいでも食欲がそそられます。
間宮堂はユーチューブでもよく紹介されているお店で、ホタテエキスの出たスープがとても美味しいそうな。
ラーメンを食べる予定にしていましたが、宗谷岬を見渡せる展望台で写真を撮っている間に店が閉まってしまいました。
営業時間には注意してください。
宗谷丘陵 ホタテの道 稚内観光
宗谷丘陵からホタテの道を抜けて稚内市内に戻ります。ホタテの貝殻で誂えられた白い道は映える絶景写真が撮れるそう。
宗谷丘陵の売店は食堂を兼ねていて、宗谷牛の牛丼などメニューが豊富です。バス停から丘陵を登れば建物は見えますが、車でなければ少し辛い気がします。
小道の左右には牧草地が広がります。晴れていれば雰囲気も違うのでしょうが天気ばかりは仕方がありません。
ホタテの道までの小道は、所々に追い越しの路側帯がありますので後ろから車両が来ても一安心。
宗谷岬からホタテの道まで歩いて行ける距離ではありません。熊も出るそうなので徒歩はやめておくほうが無難かと思います。
宗谷丘陵から車を走らすこと約15分。ガイドブックでよく見るホタテの道は、白い道の先にオホーツク海が広がります。海に真っ直ぐ伸びる道はとても写真映えしそうです。
バスの場合、宗谷岬で過ごす時間はかなり限られるか、果てしなく長時間になってしまうかの究極の二択になります。
バスで宗谷岬まで来ることができても、巡るのは難しいように思います。ノシャップ岬ならまだしも宗谷岬に行くのであればレンタカーは必須になります。
稚内市内観光
宗谷岬から稚内駅に戻ります。日本最北端のマクドナルドに寄り道。軒先には、最近めっきり見ることがなくなった懐かしいドナルドのキャラクター。
日本最北端の店といえども関西で食べるハンバーガーとはなんら変わりません。日本全国どこで食べても味が同じというのも、すごいことだと思います。
昔よく見たドナルドとこうして記念撮影する人は多いはず。
帰り道に通る樺太記念館に寄り道。ここならば駅から歩いて来れますが空き店舗が目立ち港の湯も閉館しています。
建物の一角のスペースにある樺太記念館では職員さんが色々と解説してくれます。今日の来場者はどうやら筆者達だけ。
熱心に稚内の歴史を説明してくれましたが、少し立ち寄っただけなので、逆に申し訳なくなるぐらい。
隣にある魚市場には残念ながらイートインスペースはありません。配送してくれますのでオホーツク海の珍しい海産物などがあれば購入してはいかがでしょう。
北海道の海産物の中ではホッキ貝がオススメです。淵が黒い生のホッキ貝は関西でなかなか食べることができません。調理方法が少し面倒なので、剥いた後の冷凍したものがオススメです。
帰りの電車の時間まで後もう少し。最後に稚内展望台へ行って帰ります。
稚内展望台
稚内駅から見える山の上の塔が立っているのは稚内公園。駅から車で約10分。
稚内公園では宗谷半島をバックに稚内市内が見渡せて夜景〜選で有名になってもおかしくない景色です。
晴れていれば、対岸には宗谷岬、北側には樺太がうっすら見えるのだとか。稚内でも穴場の観光地な気がします。
アルプスの少女ハイジに出てくるようなインスタ映えしそうなブランコです。ただ、これはブランコではなく可動式ベンチというもので、あまり全力でこがないように。
稚内塔の中には展望台がありますが、この天気ではきっと何も見えないだろうと、入場は諦めました。
係員の人もヒマで仕方がなかったのか、営業をするわけではなく世間話が続きます。
稚内の漁業がどうのこうの………。
稚内の街の高齢化がとうたらこうたら……。
稚内の過疎化がなんたらかんたら………。
樺太記念館も同様に、普段からかなり暇なのでしょう。なかなか帰らせてくれません。
質問すれば、求めている以上に詳しく解説してくれるので、逆にお得感を感じるかもしれません。
さすがに数少ない電車に乗り遅れるわけにはいきません。このまま稚内駅に戻ります。
レンタカーで稚内の観光地を一通り回って、使ったガソリンは約10リットル。今回の観光ではレンタカー代を含めて6,000〜7000円程度でした。一人あたりの値段に直せば、バスと同じような値段で色々と自由に市内観光ができました。
駅メモ 宗谷本線鉄道旅
北海道の鉄道旅では特急に乗車できる周遊切符を使うのが基本です。今回使用する切符はLOVE北海道パス。5日間が特急乗り放題になる切符です。
JR北海道には、エリア別の周遊きっぷや期間限定切符もあるので、北海道 お得切符 で検索してみましょう。稚内〜旭川までの普通列車の運賃だけで約6000円なので、何かしらお得なフリー切符があるはずです。
本日は夕方の稚内駅からスタート。稚内駅には道の駅とセイコーマートが併設されています。どれだけお腹がいっぱいだったとしても、旭川まで特急で約4時間の鉄道旅。乗車前に、腹ごしらえや買い出しは必須です。
巷で有名な100円で買えるセコマのスパゲッティ。ほっかほっか亭の唐揚げ弁当の底のスパゲッティの同じ味。100円で小腹を満たせるのでコスパは抜群です。
食後は道の駅で宗谷の塩ソフト。セイコーマートのミニ豚丼+スパゲッティがソフトクリームの値段と同じぐらいなので、セコマのコスパが凄くいいのがわかります。
乗車前までいくらお腹がいっぱいになっていたとしても、水分と軽食ぐらいは確保しておきましょう。宗谷本線では野生動物が原因で遅延することが度々あります。
稚内駅には列車の展望台テラスでは、最北端の看板に、特急列車に、駅ホームに、鉄道成分満載。鉄道好きでなくとも色々な人が立ち代わり写真を撮りにきます。
北海道の周遊切符は指定席を無料で取ることができます。
観光シーズン以外の特急列車ならば、人が少ないため基本的に指定する必要はありません。ただし、稚内〜旭川区間は特急でも4両しかないので予約しておく方が無難です。4時間の立ちっぱなしは苦行以外のなんでもありません。
今回の遠征でも改札には多くの人が並び、自由席は窓側の座席が全て埋まり、ポチポチと二人がけになるぐらい。
宗谷本線は旭川までの盲腸路線になります。何度も来れるような所ではないので廃駅に注意しながら取りこぼしがないようにポチポチしていきます。
北海道は夏でも18時前には日が沈み始め、真っ暗になるのも時間の問題。晴れていれば利尻富士の夕焼けがとても絶景だそうな。薄暗くなる大自然を見ながら音楽を聞いて汽車に揺られます。
真っ暗になった後、車窓で見えるのは、無人駅の僅かな街灯の光だけ。下手すれば街灯すらない駅もありました。宗谷本線のほとんどの途中駅は、秘境のようなもので興味本位で降りられる駅ではありません。
どこかのユーチューバーが宗谷本線の通過駅を散策してみてくれないものか。
そんな宗谷本線の限られた有人駅の一つである名寄駅の駅そばは、18きっぱー御用達の有名なお蕎麦屋さん。北海道産の蕎麦粉を使っていてとても美味しいそうな。
同じ位の値段で特急も使える周遊切符があるにも関わらず、あえて普通列車で宗谷本線を乗り通す鉄道旅主には頭が下がります。
真っ暗の中、特急宗谷に乗って旭川に到着しました。今までいくつもの路線に乗ってきましたが、宗谷本線は景色の移り変わりがなくかなり疲れました。
宗谷本線の鉄道旅は飯田線同様に特急の一択です。できることならば再訪は避けたい路線ので、ぐれぐれも取りこぼしには注意してください。新駅は勘弁願いたいものです。
駅メモ 旭川駅前散策
北海道の第二の都市の旭川はとても大きな駅で、駅全体が特徴ある木目調になっていて、
ここはどこでしょう?
というようなクイズに出てきそうです。
旭川駅の隣にはイオンモールが併設されていて、新幹線があってもおかしくないぐらいの立派な駅です。かなり遅くなりましたが旭川で晩御飯。旭川で有名なグルメといえば旭川ラーメンの他、豚ホルモンが有名です。
豚ホルモンで有名な 炭屋 は旭川でも人気店。予約しておくといいと思います。
塩胡椒の味付けとスッキリした脂の豚ホルモンは、鶏皮をとてもジューシーにした感じでビールが進みそう。しかも、一皿の値段が500円以下と安いのに一人前でもかなりの量。添えてある玉ねぎもシャキシャキと甘く絶品です。
中でも上ホルモンが一番美味しかった。クセのある味が大丈夫ならば、羊の肉も気に入ると思います。
隣にいた一人旅のお姉さんも箸が止まり、苦しそうな表情で頼みすぎたと後悔した様子。
「タッパーに入れて持って帰れる」
とのことですが、鉄道旅で持ち運ぶわけにもいきません。値段の割に予想以上に量があるので、注文する時は程々に。
旭川ラーメンチェーンの 一蔵 はミニラーメンがあるのが嬉しいところ。醤油ベースのラーメンは見た通りあっさりとしています。
最近のラーメンは鹿児島や札幌のような地名のラーメンよりも、醤油、白湯、豚骨などで分けられていて、地方独特のラーメンは無くなりつつあるように思います。
旭川ラーメンだけでも色々な種類の有名店があります。これらの食べ比べは、食べる前の迷う時間から幸せな気分を与えてくれます。
旭川は夜12時を回ると電気が消えて、街も眠りにつきます。ホテルの大浴場に浸かり明日に備えて部屋でゆっくりスイーツの時間。
ローソンで買ったメロンアイスで、気分はまさに北海道。
関西でも販売されていますが、北海道の気分を味わいながら本日はこれにて終了。明日へ続きます。↓
♯89.90
北海道周遊の2日目で宗谷本線を踏破できました。特急でも片道4時間はかかる盲腸線の宗谷本線は、レーダーでの途中折返しはできず再訪するには辛い路線です。取りこぼしがないように注意しましょう。
元々、青春18きっぷで釧路〜帯広〜襟裳〜浦川〜苫小牧の遠征計画を立てていたので道央エリアを今回の計画から省いています。
※追記
ただ2021年4月に苫小牧〜様似区間を走る日高本線が完全に廃線になってしまったため、青春18切符での日高線コンプリートができなくなりました。
日高本線が廃止されているため、道東エリアに進む前に旭川に二泊して富良野地区を取得しておくと良いと思います。
※参考記事
残る日高線を道東を回った後の最終日に札幌から浦川行きのバスで日高本線を取得しておけば、青森〜札幌への移動で北海道をコンプリートできるはずです。