青春18きっぷ東北鉄道旅③
新潟から羽越本線を乗り通して、秋田内陸縦貫鉄道、花輪線に乗って盛岡で一泊しました。本日は岩手県の山越え路線をメインに乗車して行きます。
☆1日目
大阪→関西空港10:30→11:45新潟空港→新潟
新潟→観光→新潟15:43→17:06村上17:11→18:42鶴岡→休憩→鶴岡20:29→21:02酒田
☆2日目
酒田7:55→9:41秋田10:16→11:11大曲11:16→11:38角館→休憩→角館13:58→16:20鷹巣16:47→17:05大館17:35→(十和田南)→20:38盛岡
★3日目
盛岡7:44→8:00雫石8:10→8:26盛岡8:42→10:51釜石11:31→13:10花巻13:25→13:36北上13:40→14:51横手15:01→16:28新庄17:22→18:35山形→休憩
山形→佐沢線→山形
☆4 日目
山形→仙台→女川→仙台→仙台空港→関西空港→大阪
前回の続きです。
関西発 駅メモ東北鉄道旅 - 関西発 駅メモ攻略 全駅制覇で日本周遊を目指してます。
次回遠征での岩手県コンプリートのための下準備を済ませて奥羽本線を使い、本日の目的地の山形駅に向かいます。
駅メモ 岩手県攻略
岩手県を遠征するにあたり、三陸鉄道と東北本線をつなぐ、山田線、釜石線、大船渡線の3つの路線の乗車計画に悩ませることになります。これらの路線は双方向からレーダーでのコンプリートができず折り返しをしようにも本数がありません。また、三陸鉄道はフリーきっぷが使えず計画を立てる難易度が高い地域になっています。
極力、フリーきっぷでの計画を立てる場合、最も本数があるのが釜石線の折り返しがポイントになります。釜石でレーダーを飛ばしておけば、盛〜釜石〜宮古区間は、それぞれ盛、宮古からレーダーを飛ばせば南北のリアス線をコンプリートできます。
釜石線の遠野駅や大船渡線の千厩駅から、縦に縦断するバスでもあれば良いのですが、そんなものはありません。岩手県では、隣接する県と併せて、2〜3回の遠征で極力重複しないように計画を立てて乗車していくことになります。
駅メモ 田沢湖線 盛岡〜雫石
田沢湖線は秋田内陸鉄道と盛岡駅からの双方向からレーダーを飛ばしてもコンプリートすることができず、盛岡から雫石まで乗車する必要があります。
田沢湖線は盛岡〜大曲をつなぐ列車の本数が一日三本と限られていて、横断するならば秋田新幹線に乗らざるを得ません。
ただ、盛岡〜雫石区間ならば、それなりに本数がありますので田沢湖線自体はレーダーの取得が望ましいように思います。
本日は田沢湖線を取得するため盛岡駅からスタート。
雫石行きの列車をカメラに収めようとする撮り鉄さん。自然と一定の距離をとって、まるで鴨川のカップルのよう。
早朝の田沢湖線は貸切状態。二駅しか走らない電車も珍しく、この先の小岩井農場へ行くための列車な気がします。
全国のスーパーに商品が並ぶ小岩井農場は、東北に鉄道を整備した人が創業者なのだそうな。何故と思うようなことには、成り立ちを調べてみると、財閥やらなんやらと案外理由があっと面白いものです。
噂話程度の話ではありますが、最近はわかりやすい解説動画がユーチューブにもアップされていて、調べるのも楽になりました。
雫石までの景色は山あいと田園の風景だったような気がします。雫石からレーダーを飛ばして、田沢湖線をコンプリートできました。
2023年3月にできる新駅の前潟駅は盛岡駅のすぐ近くにできます。田沢湖駅までは内陸鉄道から取得しているはずなので、雫石までこればコンプリートできるはずです
横手発盛岡行きの限りある数少ない列車で折り返し。そもそも直通する本数が少ないので混んでいます。
この人達はほぼ間違いなく青春18キッパー。風景の写真を取るならば、必ず行き道のうちに撮っておきましょう。
釜石線 盛岡〜釜石
田沢湖線を終えて釜石へ。盛岡から乗車する 快速はまゆり は、三陸鉄道や遠野に向かう観光客で混んでいます。乗車予定の曜日によっては、510円で指定席をとっておくほうが良いかもしれません。
快速はまゆりは、花巻駅でスイッチバックして進行方向が変わるため座席が逆を向いています。花巻まで後ろ向きで耐えてください。
花巻を越えると新幹線の新花巻駅が見えてきます。再開発が入っても良さそうなものですが辺りは一帯の田園風景。秘境の新幹線駅とか言われていそうです。
新花巻駅から見える看板には、釜石の魚河岸テラスのお知らせ。駅から1.5キロあるので、折り返し列車の時間には間に合いません。
釜石線の線路沿いには一面のヒマワリ畑が広がっていて隙間からカメラマンが写真撮影。
奥には車が止まっているので、撮り鉄スポットになっていると思います。ヒマワリを手前に綺麗な鉄道写真が撮れそうです。
遠野駅近くまで来ると澄み渡る川や緑があって、青い空、白い雲。まるで夏休みの絵日記で書きたくなる風景。
遠野は河童の故郷なんだそうな。東北地方には河童や座敷童子のような妖怪伝説が多くあります。山陰地方にも日本神話に纏る地域がいくつかあったりと各地域の伝承はとても興味が惹かれます。
陸中大橋駅付近から大きなループを描いて斜面を登っていきます。通った線路が真下に見える車窓が釜石線の見どころ。見えるのは一瞬なので見逃さないように。
トンネルを抜けると間もなく釜石駅。車窓の雰囲気がゴロッと変わります。
釜石線は三陸鉄道に接続されるようにダイヤが組まれています。
駅に到着して改札に向かう途中では駅員さんが乗換案内の三陸鉄道の誘導しています。
宮古行きは、あっち〜、
盛行きは、あっち〜
乗換がややこしいのか、こうした案内は旅行者にとって非常にありがたい限りです。
釜石では本数の少ない次の路線接続に合わせて予定を組むとよいです。時間を作るならば駅から1.5キロ離れた釜石テラスはいかがでしょう。今回は北上線の時刻にあわせているので、折り返し列車まで約40分で駅前散策。
駅メモ 三陸鉄道 釜石駅前
釜石駅の折り返し待ち時間で駅前をブラブラ散策。駅前には市場と物産館とローソン。帰り道で食べれそうな駅弁があれば良かったのですがローソンや駅のNEWDAYSには置いていませんでした。
駅メモの旅では、釜石線からレーダーを使用すれば、
南リアス線の釜石〜盛区区間は綾里を除く全駅が取得できるので気仙沼付近からレーダーを飛ばして直接大船渡線に進めます。
北リアス線の釜石〜宮古区間は織笠駅まで届きます。別のサイトを見る限りでは宮古からレーダーで残り部分取得できるようです。
※参考記事
駅メモ 三陸鉄道攻略 岩手県鉄道旅 - 関西発 駅メモ攻略 全駅制覇で日本周遊を目指してます。
取得できれば、久慈〜宮古〜山田線とつなぐことができます
せめて、次の陸中山田まで届いていれば、心配しないのですが……できることなら釜石線遠征は、射程が増えるイベント時に遠征するのが良いでしょう。
次の遠征では宮古で時間の余裕ができるように工程を立てるようにします。
駅前のポストは何気に面白いスポットです。ラクビーで有名な日本製鐵がある釜石は、何故と言わんばかりの何かの魚。
釜石駅の上はホテルになっていて日帰り入浴ができます。入浴料500円はかなりお得ですが少し時間が足りません。
駅前の市場では、刺身や惣菜の他に白ごはんや御吸物が販売されていて、イートインスペースで刺身定食や海鮮丼にして食べることができます。白ご飯と御吸物があるのは普通に嬉しい。
こちらの市場では地方発送もしてくれます。三陸といえばやっぱりウニ。添加物が入っていないウニは甘くて非常に美味しい。
海鮮丼とウニ刺を購入して、市場前で軽くランチタイム。
食後は釜石物産館の特産品を物色しに行きます。三陸の郷土料理といえば海宝漬。せっかくなのでと地方発送しましたが、ウニとアワビだけが一晩でなくなります
釜石はラーメンが有名とのことで、乾麺タイプのものを迷わず購入。
釜石ラーメンは甘みのある醤油のスープにノンフライの縮れ麺、スープはインスタントのレベルを遥かに超えています。
ウニラーメンは平打ち麺でウニ醤油をベースとしたスープです。麺を啜った時のウニの香りが他にはない味です。どちらも有名になっているだけあってとても美味しかった。関西でもたまにイベントで販売されますが、これは本当にオススメです。
もう少し釜石周辺を観光していたいところですが、今回はそのまま折り返し東北本線の花巻へ戻り、仙台方面の北上駅に向かいます。
東北ローカル路線 駅メモ
釜石駅からUターンして花巻駅で乗り換え待ち時間。高台にある駅の周りはコンビニのnewdaysぐらいなものでとても静かでした。
東北地方は太宰治、石川啄木、宮沢賢治のような教科書に名を連ねる文豪の所縁の地として知られています。
花巻は宮沢賢治所縁の地で記念館は駅からバスで15分、運賃は400円。文豪所縁の地を回る鉄道旅も青春18切符が使えます。
花巻から紫ラインの東北本線に乗って北上駅まで。東北本線は東北のメイン路線とあって車両は混んでいます。
北上駅で乗り換え。ローカル路線では発車時間手前の接続ではほぼ座れないことが多く、案の定、今回も座席はいっぱい。
主要路線から派生するローカル線は、発車時間の30分近く前に入線して、メイン路線の列車を二本程度をまとめて接続させます。座席を確保するならば、一本早めの列車に乗らなければなりません。
駅メモ 北上線鉄道旅
北上線は横手〜北上の一日6本の往復列車と北上駅発ほっと・ゆだ駅止が2本しかない難関路線です。
東北本線乗車時にレーダーで取得できるのは立川目駅まで。横手方面からでは奥羽本線からでは立川目駅までレーダーが届かず、ほっと・ゆだ駅まで到達する必要があります。
ほっとゆだで温泉に浸かる計画ならば、レーダーでコンプリートを考えてもよいですが、そのまま抜ける方が楽なように思います。
ローカル線で座れない場合は、車両の一番後方部分がオススメ。旧型のキハ車両ならば、運転席がどちらかに設置されています。後方部から走ってきた流れていく線路を眺めていきます。
後方部の景色は、線路が視界に入り、いつもの窓から眺める景色とは少し違うものになります。
線路脇に植えられた菜の花に気づくのは車両後方部ならでは。ローカル鉄道旅を楽しみながら、北上山地の山越に向けて進みます。
横川目駅をすぎると徐々に高度を上げていきます。北上線は長いトンネルはありません。
まだまだ、登ります。
和賀川を超えれば、北上線の見どころの錦秋湖がもうすぐ。それにしても、鉄橋はどこもかしこも何故に赤なんだろうか。
錦秋湖のダムから流れ出る滝は夜間にライトアップされて日本夜景にも選ばれています。
夜のライトアップは恐らく列車から見ることはできませんが、昼間の自然溢れる錦秋湖も充分美しい。
山頂付近にある雄大なダム湖から、流れ出る雄大な川は北上線ならではの風景です。
大きな川を見ながら、川に因んだ昭和の歌謡曲を聞くと郷愁を誘われます。
https://music.apple.com/jp/album/%E4%B8%87%E9%87%8C%E3%81%AE%E6%B2%B3-live/1296134913?i=1296135107&uo=4&at=10l8JW&ct=hatenablog
風呂場に踏み切り信号があると有名な ほっと・ゆだ駅。途中下車する場合は、次の列車までかなり時間が開いてしまうため要注意。
気分で下車しようものなら致命傷になるので、計画を立てたうえで下車しましょう。
しばらく先の相野々駅はなかなかカラフルな駅舎です。この駅ではカラオケができるようになっているそうな。
相野々駅の徒歩圏内には、日帰りで入浴できる相野々温泉がありまして、湖畔近くの露天風呂がとても人気のようですが、ホームページが見当たらないので、今も営業しているかは不明です。
ほっとゆだの温泉地エリアを超えて奥羽山脈を下り出せば間もなく横手駅に到着します。
奥羽本線 横手〜山形
横手駅で大曲までの奥羽本線をレーダーで取得しておきます。加えて、奥羽本線途中の後三年駅付近で近くの廃線の横荘線と雄勝線の廃線の取得を忘れないように。周辺駅をチラチラみるようにしておけばレーダー取得できるはずです。
横手駅からは東北地方のもう一つのメイン路線の奥羽本線で山形へ向かいます。
横手から新庄駅までの景色は一面広がる田園風景。特段変わりある風景はありません。数人しかいない車内でポチポチ
新庄駅に到着するやいなや、一斉にリュックを背負った乗客が降りて行きます。この光景を目の当たりにして、乗っていたのは全員18キッパーじゃないかと思ったぐらい。
新庄駅では陸羽西線に向けてレーダーを飛ばして羽越線と併せてコンプリートします。東北本線の小牛田駅と新庄駅をつなぐ陸羽東線はレーダーでは取得できないので、次回遠征で乗車します。
にしても本数が少ない…。
新庄駅で1時間の待ち時間があります。駅併設の物産館は宅配ピザ屋と喫茶店ぐらいなものでした。特に欲しいものはないけれど、時間潰しのために特産品の店をフラフラ歩く自分の姿は、まるで海外旅行ツアーで立ち寄る免税店状態。
せっかくの山形名産を、と手軽に買うことができたラ・フランスジュース。
とても濃厚なジュースでネクターの味違いのようでした。桃やブドウも美味しそうです。
飲食店がないかと少し駅の周りを歩きましたが見当たらず。横手駅で途中下車して焼きそばでも食べておけば良かったと少し後悔。駅前の看板のメンチカツ亭はどこにあるのやら。時間潰しが少し辛い駅でした。
新庄〜山形〜福島の区間は秋田と同様に山形新幹線も一般の列車と同じ線路を走ります。そのため新庄駅では旧型の普通列車の隣に最新型の新幹線が隣に並ぶ珍しい光景が。
新庄から山形まで普通列車なら一時間と少し。新幹線でも山形駅まで約50分なので普通列車とあまり時間は変わりません。新庄〜福島間まで乗ってようやく2時間の時間短縮になりますので、新幹線ワープを考えるならば最低限福島駅までは行きたいところです。
今回の目的地は山形駅。普通列車に乗り換えて更に奥羽本線を進みます。新庄からの景色もただただ広がる田園風景。
代わり映えしない田園風景に飽きたならば、気分の良くなる音楽を聞きながらひたすらポチポチ。
途中駅の羽前千歳は仙台大回りの北端になります。遠方からの遠征ならば大回りよりも18切符等で他のエリアと絡める方が良い気がします。
日が落ちて、
立ち上がるのも疲れてきました。一時間近く変わり映えしない景色を眺め続けてもうすぐ山形駅。
山形駅から派生している佐沢線はレーダーではコンプリートできません。佐沢線は遅い時間まで電車がありますので、一旦ホテルに入ってから乗車するとして山形駅でひと休憩。
山形駅と佐沢線
山形駅前で平田牧場を見つけました。前回は鶴岡駅で金華豚を食べたので今回は三元豚。
油が上品な金華豚と違って、三元豚は豚肉の味がしっかりとしています。これで平田牧場の二種類の豚を食べることができました。好みが分かれると思いますが、筆者は金華豚の方が美味しかったように思います。
r.gnavi.co.jpいったんホテルで休憩した後は佐沢線に乗車しに行きます。佐沢線の終点までレーダーが届く羽前長崎駅で折り返し予定。ここより先は折り返し列車が少なくなるので、よくよく注意。
佐沢線の車内はロングシートで窓のカーテンが閉められています。この閉められたカーテンも佐沢線の特徴なんだとか。そもそも真っ暗なのでカーテンがあろうがなかろうが関係ありません。
駅前のヒマワリ畑から山形市内の街明かりがあんなに遠くに見えます。ここでレーダーを飛ばして時間短縮。
10分後の折り返し列車で再度山形駅に戻り佐沢線コンプリートできました。
駅前の山形肉問屋センターは居酒屋を兼ねた遅い時間でも食べれる肉そば屋さん。店の名前からしても美味しそうな。
冷たいお吸い物をスープにした肉そばは、とても優しい味でした。肉の油が出ていて晩ごはんとしてもしっかりお腹いっぱいになる一品でした。
大きなリュックを背負っていると、気さくな店員さんが山形弁で話かけてくれます。
店員さん曰く、
「今日はお客さんの他に大きなリュックを背負った関西の人が3組も来て珍しい一日だわ。」
きっと、その人達も18キッパー。
「大阪から特急も使わずにかい?それは大変だな(笑)」
「途中までは飛行機使っていますよ(笑)」
なんて、やり取りを………。
3日ぶりぐらいの誰かとの会話。長期間の遠征旅では会話に飢えています。気さくな店員さんのおかげで楽しい時間を過ごしました。
山形でしか食べれない肉そばはオススメ。気さくな店員さんを含めて、山形に立ち寄った際にはもう一度来たいと思えるお店です。
夜も遅くなりましたのでホテルに戻って本日はこれにて終了。次回の四日目に続きます。
山形発 青春18きっぷ鉄道旅 女川観光 - 関西発 駅メモ攻略 全駅制覇で日本周遊を目指してます。
♯113.114
東北地方のほとんどのローカル線は主要路線の奥羽本線、東北本線からレーダーでコンプリートすることができません。今回、双方向からレーダーで取得できた区間は、奥羽本線の一部区間と陸羽西線ぐらいでした。そのため、どのローカル線にも何かしらの形で乗車する必要があります。
とはいえ、路線自体がアミダ目になっているので一筆書きができず、計画が立てにくい地域でもあります。さらには、山越え路線はどうしても本数が少なくなるので、乗車する計画を立てるのも一苦労。
このような場合は、途中折り返しを上手く活用しながらレーダーで取得できる部分を探します。筆者の遠征計画では今回の釜石線や田沢湖線のように何箇所かUターンする計画を組みました。
このUターンを限りなく少なくし、接続待ち時間を抑えることが、東北遠征計画を立てるコツではないかと思います。