北海道周遊きっぷの旅④
今回はLOVE北海道パスを使って、道北、道東を5日間かけて鉄道で回ります。
【4日目】
網走10:24→13:28東釧路13:31→15:57根室16:12→18:51釧路→宿泊(日曜日)
昨日の続きです。
網走観光 駅メモ北海道遠征 道東エリア - 関西発 駅メモ攻略 全駅制覇で日本周遊を目指してます。
前回は網走観光のため駅メモは一休み。本日は網走から釧路までの釧網本線と併せて東端の根室本線をコンプリートします。
釧網本線と根室本線
今回乗車予定の釧網本線と根室本線は特急列車が走っておらず特急にも乗れるLOVE北海道きっぷといえども青春18きっぷと全く同じ。切符を一日分温存したくても連続する5日間というのが辛い所です。
10:24発の快速ましゅう号に乗車した場合、16時前に根室に到着します。根室発釧路行きの最終列車が19:04発なので根室からバスで日本最東端のノサップ岬を往復する場合、30分滞在できるかどうか。
網走からノサップ岬に行く場合は、6:41分発の列車の乗車は絶対になるので、前日に釧路まで進んでおくか根室で一泊の予定を立てたいところです。
今回は時間の都合上、日本の最東端のノサップ岬は諦めて、根室駅で折返し釧路で一泊することにしました。
釧網本線
本日は根室に向けて網走駅からスタート。網走〜根室への移動は買い出しできるような場所や時間はありません。昼食も同様のため、今日のランチは駅弁確定。
根室まで約5時間半の鉄道旅は、弁当一つでは足りずパンなりお菓子なりと、もっと準備しておけばと後悔しました。網走で飲食物は充分すぎるぐらい用意しておきましょう。
10:24発の快速ノロッコ号は、快速とは名ばかりで通過駅は二駅しかありません。各駅停車とほとんど同じなので、あえて快速を選ぶ必要はありません。むしろ普通列車の方が空いていて快適な気がします。
快速ノロッコ号は年季の入った車両で、冷房機能は古い車両にありがちな…………
やっぱり扇風機……。
鹿島臨海鉄道や氷見線も扇風機の列車でしたが、さすがは北海道。窓を開ければ涼しい風が入りクーラーなんていりません。
※参考記事
東京仙台間 駅メモ鉄道旅 青春18きっぷ - 関西発 駅メモ攻略 全駅制覇で日本周遊を目指してます。
青春18きっぷ乗り鉄旅②-③駅メモ北陸遠征 能登半島攻略 - 関西発 駅メモ攻略 全駅制覇で日本周遊を目指してます。
網走駅の次の高城台。網走市内の繁華街の割にローカル感のある無人駅です。
海に近い駅で有名な北浜駅では展望台は撮り鉄の方々でギッチリ。線路、駅、海、列車と写真映え要素が満載のスポットです。
下車すれば次の列車まで5時間待ちが確定。釧網本線での途中下車は難しそう。
知床斜里駅を超えた後は、駅名の通り車窓はみどりばかり。ここで降りて緑を感じるよりも一駅先の川湯温泉駅での観光をオススメします。何の予定も無しに急に思い立って無人駅で途中下車しようものなら、下手すれば駅員さんが止められるかもしれません。
釧網本線のような本数の少ない路線で散策計画を立てることができない場合、登り路線だけではなく、下り路線の列車時間も考えて工程を考えるようにします。
降りる予定の駅で折返しダイヤの検索をすれば工程を立てる幅が広がるはずです。一度検索してみると良いと思います。とはいえ、今日の目的は根室本線のコンプリート。途中下車すれば釧路〜根室区間を往復できません。
観光よりも真っ直ぐ根室へ。ローカル路線のお供といえばやっぱり駅弁。出汁が染みたご飯は旅情と合わせて美味さ倍増。2つぐらいなら余裕でペロリ。
窓から入る地方の風を浴びて、広がる自然を見ながら駅弁を食べて。釧網本線の鉄道旅はまさにローカル鉄道旅。
摩周駅まで来れば、そんな釧網本線も間もなく終了。霧の摩周湖も一度は見てみたいものです。途中下車するならば始発で出発するようにして観光計画を立ててください。
釧路湿原駅は湿原を一望できる細岡展望台の最寄り駅。もう一つの釧路湿原展望台は車かバスでなければ行くことができません。唯一鉄道旅で行ける湿原を歩ける駅では多くの乗客が入れ替わりました。
釧路〜網走区間は途中折返しの列車すら本数がありません。
この先の東釧路で乗り換えて最東端の根室駅を目指します。
根室本線
東釧路から根室へ向かう列車は2両編成で席が全部埋まるか埋まらないかの混雑具合。
根室本線の野生動物がいるエリアを抜けて行きます。
時折、野生の鹿が見えます。稀に熊もいるそうな。石北線と同様に数分おきに汽笛が鳴り響きます。
原生林地帯を抜けた先では厚岸湾を見ながら海風が列車に入ります。先の厚岸駅で列車の待ち合わせ。途中折返しをしようにも残念ながらレーダーで根室駅まで届きません。
花咲線の車窓では、他のエリアでは見ることが湿地帯が広がります。野鳥でも映りこめば写真映えもしたのでしょうけど………
映える写真を撮るのも難しいものです。
茶内駅でも、再度列車待ち合わせの停車時間がありました。ここはルパン作者のモンキーパンチの出身地とのことです。ここからでも終点の根室までレーダーは届きません。この先は途中折返しができないので、終点根室まで行かなければなりません。
茶内駅から先の絶景スポットの落石岬では徐行運転をしてくれます。
晴れていれば良かったのですが……。
東根室は閑散としたローカル駅で降りて何かするのは難しそう。日本最東端の駅も侘しいものです。
これでJRの最南端、最北端、最東端の駅に訪れることができました。残るは最西端の佐世保駅だけです。
※参考記事
大阪発鉄道旅 東西南北駅まとめ - 関西発 駅メモ攻略 全駅制覇で日本周遊を目指してます。
間もなく終点の根室駅。根室駅にチェックインすれば花咲線コンプリート。
ところが、前方座席から、
「あれあれ?」
という声が。数秒後には、
「廃駅かぁ〜」
とガッカリした様子。恐らくは駅メモerでしょう。取りこぼした駅は、帰り道でも取得できますが廃駅に注意しましょう。
花咲線 根室駅
根室駅は最東端の有人駅。一緒に乗っていた乗客達は折返しまでの約15分の間に駅のあちこちで記念撮影。
根室から先のノサップ岬に行く場合は、駅前のバスターミナルからバスで片道約50分。帰りの釧路行最終列車の19:04までには戻って来なければなりません。
天気もあまり良くないし……。
20分のために往復2時間で2000円………。
大人しく駅前だけでも散策して帰ることにしました。
昨日のうちに釧路まで来て、もっと早い時間に根室についておけば良かったように思います。ノサップ岬は別の方のブログを参考にして下さい。
駅前の花咲ガニのお店はシャッターが既に閉まっていました。花咲ガニは夏場が旬のカニで道東でしか捕れない幻のカニと呼ばれています。時間が早ければ開いていたのか、季節が終わってしまったのか、いずれにせよ残念です。
花咲ガニの名前はよく耳にしても食べる機会がほとんどないカニです。そんな時は、ネットで注文。
駅前のお蕎麦屋さんは開いていましたが、15分で食べるのは難しい気がします。
…………それにしてもお腹が空いた。
駅にはパンやお菓子の自動販売機がありましたが、みんな考えることは同じでほとんど残っていません。バスターミナルの売店でお菓子を調達。根室駅は道東遠征で唯一食料品を調達できるポイントです。バスターミナルの売店の営業時間は17:00までです。
列車に乗っていた乗客のほとんどが折返し。帰り道ではお菓子をお供に来た道を二時間半かけて戻ります。
お菓子は食べ出したら止まりません……。
もう少し買っておけば良かった……。
夕方にもなれば風も冷たくなり車窓も真っ暗で何も見えなくなります。盲腸線の折返し道中は駅メモerにとっての睡眠時間。汽笛の音を意識の遠くで聞きながら釧路まで。
釧路市内
根室から二時間半かけて釧路駅に戻ってきました。今回の工程では、このまま札幌行きの最終の特急に乗ることができます。同じ花咲線に乗っていた駅メモerは最終特急に乗って戻った模様。
根室本線往復5時間乗車の後に、さらに札幌まで4時間かけて進むのは、なかなかハードな工程です。網走〜根室〜釧路を乗車すると体力、気力ともに削がれます。筆者達の本日の工程では釧路で宿泊。
何よりも、座りすぎてお尻が痛い………。
昨日のうちに釧路まで来ていれば、このまま札幌へ帰る気力もあったように思います。遠征期間を短くするならば、旭川から石北線に乗って釧路を目指しましょう。早朝発の列車ばかりで途中寝落ちしてしまえば元も子もありません。
釧路駅前散策
釧路のホテルに向けて、晩御飯の店を探しながらブラブラ散策。釧路といえば炉端焼き。根室で買えなかった花咲ガニを食べたい。
釧路駅中のパン屋さんは閉店時間間近で全て半額になっていました。何でも美味しそうに思えるのは、さすが北海道とも言えます。
釧路駅は年季の入った駅でもトイレは改装されてとても綺麗。
釧路は漁港の町で少し寂しげな感じがします。半額で買ったパンを食べながら、ホテルのある釧路川のほとりまで少し歩きます。
釧路で有名な幣舞橋(ヌサマイバシ)は日本一夕日がきれいに見える場所のようです。ここにも歌が流れるボタンがありました。静かな夜中の釧路の街にに演歌が響きます。押してしまえば、止めようにも止まらない。
幣舞橋の東側はこんな感じ。朝日もきっと綺麗なことでしょう。
橋を渡った海岸方面には飲食店はないとのこと。フィッシャーズワーフムーにある屋台風の飲み屋さん。
観光客が数名飲んでいます。海岸沿いにも炉端焼きの屋台がありますので、開放感溢れる野外で飲むのも良さそうな。
海岸には大きな漁船がありました。関西では遠洋漁船は早々ありません。にしても巨大な漁船はとてもカッコいい。
船内を見学するわけにもいかず、近くの公園で船に乗ったつもりに。
海賊王に俺はなる………的な?
地域のメニューを食べたい場合は居酒屋がオススメです。花咲ガニとノボリのあった くし炉あぶり屋 という店。釧路の人気店で予約しなければななかなか入れないそうな。
この店で取り扱う福司という日本酒が釧路で有名な地酒なのだそう。
念願の花咲ガニ。元々、カニ味噌のある種類のカニではないので蟹身がメイン。花咲ガニの味をエビで例えるならば、伊勢海老がタラバガニ、甘海老はズワイガニや松葉ガニ、花咲ガニやイバラガニはオマール海老のよう。どのカニも甲乙付けがたい美味しさです。
根室半島は牡蠣も有名。厚岸産のブランド牡蠣のマルエモンは磯の風味で弾力の強い牡蠣です、クリーミーな牡蠣の口当たりに磯の風味が広がります。ナガエモンは磯の味が強い牡蠣でした。
釧路の名産品のつぶ貝はコリコリのうえに、水水しくて絶品。
北海道といえばホッキ貝。赤ではなく紫の色したのがやっぱり美味しい。絶妙な生っぽさがたまりません。
他にも、ジャガイモや肉を食べてお腹いっぱい。幸せな苦しさの中、腹鼓を打ちながらホテルに戻ります。
きっぷが少し余りますが明日が北海道遠征の最終日。本日はこれにて終了。
次回へ続きます。
北海道周遊切符 道央根室本線 - 関西発 駅メモ攻略 全駅制覇で日本周遊を目指してます。
♯92
道東エリアを時計回りに回るならば、釧路で前泊して、朝から根室方面へ向かい岬で遊んだあとに札幌まで戻る工程でも良かったかもしれません。
旭川→網走→観光→網走→釧路宿泊
釧路→根室→観光→根室→釧路→千歳、札幌方面。
少しハードな工程を組めば周遊パスの期間内で、富良野を含めて北海道の半分をコンプリートできそうな気がします。
稚内から根室に至るまでずっと一緒だったどこかの駅メモerは釧路でお別れした模様。その方は既に札幌から留萌、富良野を往復しておられましたので、明日の朝から日高本線を折返して道南エリアに抜けるというところでしょうか。
顔も声もわからないけれど、駅メモを通じて見知らぬ人と妙な一体感を感じた楽しい3日間でもありました。同じ列車の見知らぬ誰かと触れ合うドキドキ感は駅メモならではの面白さ。
ローカル路線では距離も近くなるので、
あの人か?この人か?
なんて楽しさも倍増。ローカル路線の旅のおともに駅メモはいかがでしょうか。